RAS
突然ですが、「RAS(ラス)」という言葉をご存じでしょうか。
これは脳科学や心理学で使われる用語です。
正式名称は「脳幹網状体活性系(Reticular Activating System)」といいます。
名前だけ聞くと難しそうに感じますが、特別なものではなく、
私たちが日常や仕事で無意識に使っている「脳のフィルター機能」のことです。
このRASの仕組みを知ると、次のような疑問がすんなり納得できるはずです。
・なぜ同じ仕事をしていても、気づきが多い人とそうでない人がいるのか
・なぜ意識を変えるだけで、成果が変わるのか
RASの仕組みをもって共有したいと思います。
1. RASの役割は「不要な情報のカット」
脳には、毎日途方もない量の情報が入ってきます。すべての情報を処理しようとすると、脳はパンクしてしまいます。
そこで働くのがRASです。
RASは「重要だと判断した情報だけを通し、関係ない情報は捨てる」というフィルターの役割を果たしています。
例えば、こんな経験はないでしょうか。
・賑やかなカフェにいても、自分の名前を呼ばれるとハッと気づく(カクテルパーティ効果)
・新しい靴を買おうと考えた途端、街行く人の靴ばかりが目につく
・関心のあるニュースだけ、SNSで一瞬で見つけられる
街の風景やカフェの雑音が変わったわけではありません。
脳が「自分に関係がある」と判断した瞬間、フィルターが開き、
その結果、必要な情報が目に飛び込んでくるようになるのです。
2. 「意識しない」とチャンスは消えてしまう
この仕組みを仕事に当てはめると、大切な事実に気づきます。
それは、「意識していない目標や課題は、目の前にあっても見えなくなる」ということです。
例えば、「業務の効率化」というテーマで考えてみましょう。
・意識している人 ・・・他部署の雑談や読んだ本から、「自社に応用できるヒント」を自動的に拾い上げます。
・意識していない人 ・・・同じ情報に触れていても、脳が不要だと判断してカットします。そのため、チャンスに気づくことすらできません。
この差は、センスや根性の違いではありません。
単に「脳のアンテナ(RAS)がオンになっているかどうか」という仕組みの違いです。
僕自身も、忙しさに追われるとこのアンテナがオフになってしまうことがあります。
後から「あのときチャンスがあったのに」と反省することも少なくありません。
3. 仕事でRASを味方につける工夫
無理にテンションを上げる必要はありません。
日々の仕事で脳のフィルターを整える、3つのステップがあります。
① 今週の「小さなテーマ」を決める
「会議をスムーズに進める」「マニュアルの分かりにくい場所を探す」など、
小さな問いをセットします。それだけで、脳は答えを勝手に探し始めます。
② 目標や課題を「目につく場所」に書く
脳は「よく目にするもの」を重要だと判断します。
メモ帳やデスクトップの付箋に書いておきましょう。視界に入る場所に置くだけで、意識が保たれます。
③ 「どうすればできるか?」と問いかける
「なぜ失敗したか」ばかり考えると、脳は言い訳や失敗の理由を集めてしまいますが、
「どうすれば次はうまくいくか?」と問いを変えてみると、
「解決策を見つけるフィルター」が働き始めます。
成果を出している人は、特別な魔法を使っているわけでもなく、
「自分はいま何に意識を向けたいか」を、はっきりさせているだけです。
目の前にある情報やチャンスの量は、誰にとっても同じで、
それを拾えるかどうかは、脳のアンテナの設定で変わります。
まずは「今日解決したいこと」を1つだけ頭に浮かべてみてください。
今まで見落としていたヒントが、すぐ近くで見つかるはずです。
僕自身も気を抜くとすぐにアンテナがブレてしまいます。
だからこそ、僕自身も日頃から「今どこに意識を向けるべきか」をしっかり意識していきたいと思っています。
この記事を書いた人
株式会社シェルパ 自動車販売事業部 部長
執行役員の谷口です。
国産スポーツカーや、プレミアムな車が大好き。
唯一無二なことや物が好きで、常識に囚われず人と違うことをしていきたい人。
今は主に社員教育、会社の運営方針の策定、
本社である広告事業部との連携など行っております。
(実は本社は広告事業なんです!)
直接お客様と関わる機会は少ないですが、
お客様に満足頂けるよう、社会に貢献できるよう、頑張っていきます。


